LowProはカメラバックの老舗ブランドで入門用からプロ用まで様々なモデルを展開してる。全体的には伝統的な頑健さを売りにしたヘビーデューティー仕上げの物が多い。
しかし最近のカメラバックトレンドはカメラバックらしくないデザインが人気で、いかにもカメラバックというスタイルは敬遠されてる。
一言で言うなら撮り鉄スタイルは嫌がられカメラ女子スタイルが人気なのだ。そんな中で時流におもねるというか遅れてはならじと売り出されたのがこのモデル。
全部で4モデルあり、ショルダー、スリング、メッセンジャー、リュックスタイルが提供された。これは下から2番めのスリングモデルである。最大の特徴はクッション性のない生地が使用されてるということ。ヘナヘナのペロペロなのだ。
クッション性のないバックといえばドンケが有名。ただドンケは分厚いキャンバス地とサイドやフロントのポケットが緩衝材の役割を担ってるのに対しそれもない。
外部からの衝撃にはほとんど無防備なのに対し内部にはフレックスポケットと呼ばれる薄いが頑丈な仕切り板が内蔵されている。普段は折り畳んで内部容量を確保し必要に応じて広げて中仕切りにするのだ。
このポケットのよく考えられているところが下すぼまりになってる形状。なのでカメラやレンズがバックの底まで降りないのだ。エアークッションである。だからバックの底を頑丈にしたり分厚いクッション(ドンケも底は頑丈な板がはられている)にする必要がない。
ポケットは2つなので実際には3室として使用できる。フルサイズに70-300 85mm 50mm
を収納するくらいは楽勝である。スリングなのでレンズの取り出しは非常に簡単。ストリートでの交換作業も楽々なのだ。
このバックは外からの衝撃より内部でのカメラやレンズ同士のぶつかり合いによる傷を避けるように考えられている。そしてその考えは現代カメラ事情によくあっている。
インスタやブログのネタとしてカメラを使う多くの街角カメラマンにとって外からの危険よりもバック内部の擦れのほうが深刻な問題なのだ。なにしろここは戦場でも
過酷な大自然の中でもないのだ。岩場より人の好機の目の方が怖いのだ。それに暑かったらスタバで涼めばよいのだ。