ケサラ

f:id:hirokunZ:20240226205400j:imageリッキェボーヴェリというグループのCDを買った。たまたまディスクユニオンの店内で流れていた曲が琴線にバッチリはまったのだ。

もともとイタリアンロックが好きで彼等の多くがポップも演っていたんだが、これが英米のポップとは一線を画すものでイタリア語の響きも好みに合ってて大好きなのだ。なので流れてきた瞬間にあぁこれイタリアのグループだとすぐわかった。全然知らないグループだから逃したら二度と出会えないと思った。

自宅でじっくり聴くとこれがまた実に素晴らしい。調べるとこのグループ日本ではほとんど知られていないが本国ではかなり有名なのだ。日本の洋楽マーケットが英米偏重のためなのだ。

そして中にケサラという曲が入っていた。ん?これどこかで聴いたことあるなぁ。そうだケ・セラ・セラだ。あれ?シャンソンじゃなかったっけ?

それで調べていくとカンツォーネの曲つまりケセラじゃなくてケサラが本家。日本ではシャンソン歌手が多く取り上げたのでシャンソンというイメージがついてたのね。しかもケサラをイタリアで歌っていたのが彼等。つまり本家の本家バージョンだったんだ。

更に日本ではスペルが変わってなるようになるさという意味(いかにもフランスっぽい)になってるんだが、本来のスペルではどうなるんだろうという未来への不安を表してるんだよね。そう実はこの曲は若者の巣立ちへの決意と未来への不安、故郷への思いなどを歌った若者賛歌なんだよね。素晴らしい歌詞です。

また更に調べるとこの曲は学生運動華やかりし時代に革命ソングとして替え歌にされた(調べたら歌詞にチェ・ゲバラが出てくるものもあった)時代もあった。多分日本でいまひとつ知られていないのはこの暗黒時代のためだと思う。

それにしてもこんな名曲が一部の人間にだけしか知られていないのは本当に勿体ない。優れたメロディに優れた歌詞、そして皆で歌える事ができる素晴らしい歌だ。